屋比久勝子の毎日をキラキラに☆

毎日の健康づくりに欠かせない熱と栄養について、日々のカウンセリングや施術を通して得たオリジナルな視点から語るブログです。

クマ笹の効用

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 クマ笹は、古くから民間療法に用いられ、胃痛、糖尿病、高血圧、風邪の薬として使用されていたそうです。ビタミンやミネラルも豊富で、特にビタミンKは、血液を固めるのに必要な「プロトロンビン」を増やす作用により、血液中のカルシウムイオンを増やし、酸性体質をアルカリ性体質にすると言われています。

  クマ笹の抗ガン作用

 クマ笹の成分である「多糖体」は、弱った細胞膜に働きかけ、細胞を丈夫にすると言われます。細胞膜を強化するので、あらゆる病気に効果を示す万能選手で、クマ笹から取り出したリグナン(高分子化合物)に抗ガン作用を認めたとの報告もあります。

 クマ笹の抗がん作用の機序について黒木睦彦医博は、「その多糖体がトキソホルモン(ガンが放出する悪液物質)を解毒する、あるいは、肝カタラーゼ活性の低下を防止するか、または両者の複合作用である」と述べています。

 また、笹の防腐作用を司る多糖体の一つ「パンフォリン」にも、生体の免疫力を強化してガンの増殖を抑え、なおかつ正常細胞に対する害が無いことなども解り、その効用が期待されています。

 分解酵素カタラーゼの活性

 ところで、細胞内呼吸では酸素を利用してエネルギーを産生する過程で、過酸化水素(活性酸素の一種)が発生し、これを素早く分解するのが「カタラーゼ」という酵素です。従って、カタラーゼの活性が低下すると、過酸化水素の片割れが毒作用をあらわしてくるといいます。

 病人に特有な全身衰弱、顔色の悪さや浮腫も、過酸化水素による全身的な酵素活性阻害によると言われます。クマ笹多糖体に含まれる「ササフォリン」は、カタラーゼの活性に役立ちます。

ピロリ菌を死滅させる作用も

 このように多彩な機能成分を豊富に含むクマ笹ですが、さらに、ピロリ菌を死滅させる作用のあることが「第11回国際ピロリ菌学会」(2001年9月)で発表されました。

 慢性胃炎、十二指腸潰瘍の発生に大きく関わっているとされる「ヘリコバクターピロリ菌」(日本では50歳以上の70%以上が感染者であると言われている)対策が本格的に始まっています。しかし、抗生物質を使った除菌のため耐性菌の問題も大きなネックとなっていました。

 クマ笹は、植物由来の天然物であることから、抗生物質が直面している耐性菌問題にも新たな展望を開く可能性を秘めているのです。