屋比久勝子の毎日をキラキラに☆

毎日の健康づくりに欠かせない熱と栄養について、日々のカウンセリングや施術を通して得たオリジナルな視点から語るブログです。

ストレスと栄養

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 今日では、安保徹先生を始め多くの学者が、「病気の原因はストレスが関わっている」と発言し、ストレス説がクローズアップされていますが、それよりも前にストレス説を発表したのはセリエ(1944年)です。ストレスの概念が広く社会に浸透したのは、この学説に万人を惹きつける魅力があったためと言われています。

 ストレスから体を守る副腎の働き

 セリエの研究は、ラットに諸々のストレスを与えると、その実験動物達に、副腎肥大、リンパ系の萎縮、胃や十二指腸の潰瘍、血液諸因子の異常が見つかるなど、意外なところから始まったと言います。当時の医学では、特定の病気には、特定の原因があるとしていたそうですが、セリエによって、それが覆されたわけです。

 ストレスが持続し、無理が限界を超えたとき、病変が現われると言います。ストレスに妙薬はない...と言われますが、ストレスから体を守るしくみとして、第一に挙げられるのが副腎の働きです。

 私達の脳には、網状の神経系があります(網様体賦活系)。この神経系はイソギンチャクの触手が、どれか一本に触れれば、いっせいに動き出す様な性質を特徴とします。ストレスがかかると、この網様体が賦活され、ノルアドレナリン神経ホルモンを分泌し、これを受けて副腎髄質はアドレナリンを分泌すると言います。これらのホルモンが全身をまわって体に起きた異変を鎮めるというのです。

副腎の働きに必要な栄養素 

 ストレスがかかるとタンパク質の消費が増大します。そこで、ストレスに対抗するには栄養条件が不可欠です。まず第一にタンパク質とビタミンCの摂取を考えます。副腎皮質ホルモンを合成するとき、補酵素としてビタミンCが必要とされます。そして副腎にはビタミンEも関わっています。

 副腎は150種以上のホルモンの製造元と言われますが、真っ先に黄体ホルモンが分泌され、諸々のホルモンが合成されると言います。黄体ホルモンを分泌するのにビタミンEが関わっています。高タンパク質、ビタミンC、ビタミンEがあればストレッサーも、さほど怖くはないと考えます。

ストレス解消に処方箋はない

 勿論、ストレスが強烈であればある程、これら栄養素の必要量は増大するはずです。摂取したタンパク質を臓器が吸収する順は、腸管、腎臓、脾臓、肝臓、血液、筋肉の順に修復されると言われています。こう考えますとタンパク質不足では内臓の修復のみならずストレスに打ち勝つことは困難になりましょう。ストレス解消には医師の絶対的な処方箋がないのですから、栄養の摂取やリラクゼーションなど、各自での心掛けが大切だと思います。